エノク
えのく
人物
英語表記
Enoch
別名・異表記
イドリース
伝承元
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教
地域・文化圏
中東文化圏
概要
エノクは、旧約聖書に登場するノアの曾祖父である。神とともに歩み、死を経ずに天へ取り去られたと記される。外典『エノク書』では、天界を旅して堕天使や世界の秘密を見聞きした人物として語られる。
立場・称号
エノクは、聖書の族長の一人である。イスラム教では、預言者イドリースと同一視されることが多い。
人物像・象徴
エノクは、神に近づいた人間、天上の秘密を知る者の象徴である。ユダヤ教神秘主義の伝承では、天使メタトロンに変えられたともされる。
生涯・事跡
『創世記』には、エノクが三百六十五年生きた後、神が彼を取られたためにいなくなったと記されている。この短い記述が、のちの多くの伝承を生んだ。
主な伝承・エピソード
『エノク書』では、エノクが見張りの天使たちの罪について神に取りなしを求められ、裁きを伝える役目を負ったと語られる。また、天の諸層や暦の秘密を見せられたとされる。
関連する存在
✦メタトロン、✦見張りの天使たち、✦アザゼル、✦サタナエル、✦ノア
崇敬・解釈
『エノク書』は、エチオピア正教会では聖典に含まれるが、多くの教会では正典とされていない。天使論や堕天使の伝承に大きな影響を与えた書物である。
主な登場資料
創世記、エノク書、第二エノク書、第三エノク書
